土筆

 スギナはシダの仲間トクサ属の植物で、土筆はその一部で両者は地下茎で結ばれています。葉緑素を有するスギナは光合成をして栄養分を生成する栄養部を担当し、土筆は胞子を放出して生殖部を担当します。多くの植物では、花が咲いて種ができ子孫を残します(種子植物)が、スギナなどのシダやキノコ類では花は咲かず、胞子により子孫を残しますので胞子植物と呼ばれます。

土筆の周りに群れるスギナ
スギナと土筆は地下茎で結ばれています。
にょきにょき伸びる土筆の群、菜の花の黄色のかなたには蒼い山が霞みます。
やっと芽が出た土筆の子
つくづくし どこにいるやら 春うらら
にょきにょき土筆がなんぼうでもある   山頭火
夜来の雨の翌朝、スギナの枝の先端には水滴が無数に付着しています。スギナの枝の先端には水気孔があって、体内の水分を水滴として放出します。
スギナの枝の先端に付着する水滴
先端部の拡大写真。とんぼの目玉のようです
つくづくし 遠い昔の 人のよう