マツバウンラン、聴き慣れない名前かも知れません。ウンラン(海蘭)とはゴマノハグサ科ウンラン属の植物で、蘭ではないのですが、浜辺に咲く蘭のように美しい花ということで、この名が付きました。マツバウンランは、花はウンランに似て、葉が松の葉のように細く尖っているものですから、松葉海蘭となりました。アメリカ原産のオオバコ科マツバウンラン属の植物で、日本では1941年に京都で初めて確認されたそうです。津市郊外でも、数年前頃は野山で時々お目にかかる程度でしたが、最近は里山はもちろん街中の公園など、至る所で目にするようになりました。ひょろひょろと伸びた細い茎の先端に、数個の青い花が咲きますが、何とも不思議な形をしています。花弁(はなびら)が輪状に並ぶ普通の花の形にはほど遠く、子供の時遊んだおもちゃの飛行機か、UFOのようにも見えます。「おしべ」や「めしべ」はどこにあるのでしょうか?同じ仲間のオオマツバウンランも非常によく似た形をしています。そこでマツバウンランとオオマツバウンランの花を比較しながら並べました。